明りの新基準『PLm』
無電極ランプの明るさを表す数値の基準「PLm」について解説します。
「人の目」が反応する実際の明るさPLm
主に無電極ランプの明るさの説明に使われることが多いですが、最近では様々な照明の明るさを表す基準として用いられています。
※Plm/wは照明学会での発表や、国際単位系ではありませんが、照明権威の方々では標準的に使われているものです。
PLm:(有効光束密度)とは
P 「瞳孔:pupil」
Lm 「放射束:lumen」
瞳孔が嫌うグレア※(※不快感や物の見えづらさを生じさせるような「まぶしさ」)は、瞳に入ってくる 光量が減少します。逆に目にやさしい灯りは瞳に入る光量が多く、照度計での数値より明 るく感じるといった現象が起きます。PLmはこれを指数にしたもので、計算方法は各照明 に係数を掛けて計算することにより算出されます。
無電極ランプにおいては、工事をする電気工事業者様から「照度計の計測では水銀灯の半分程度の数値しか出ていないのに明るさは同等なので驚いた」という話もよく聞きます。
プロの電気工事業者が驚くのは、やはり既存の機械で測る数値では表現できない人が感じる明るさということでしょう。
無電極ランプは、発行体の面積が水銀灯などに比べて大きいために瞳孔ルーメンの係数が大きく、同じルクスの水銀灯と比較すると2倍近く明るく感じることになります。
水銀灯やLEDは点光源のため、瞳孔が閉じてしまいます。しかし、例えば夜間道路工事の大きな提灯のような照明がそんなに明るくないのに眩しくなくて結構遠くまで良く見える現象に似ていますね。
人間の瞳孔は直径2ミリ~8ミリの間で変化するので、面積では16倍の変化が起きるからです。
また、無電極ランプは3波長で発光するために自然な光で物が見えるのも大きな特徴です。
ちなみにルクス(Lx)と色温度(K)だけで語られていた照明ですが、最近は演色性(Ra)という項目も適用されるようになりました。
いかに自然な光かという事を表す数値ですが、数値が大きいほど太陽の下で見た状況に近ことになります。
(最大値:Ra=100)
水銀灯は40、LEDは75、無電極ランプは80というのが一般的な数値になります。