メリット/デメリット
無電極ランプの長所短所、メリットとデメリットを考察します。
大前提としてLED共通のメリットを押さえましょう!
■長寿命
まず何と言ってもこれが大きな特徴です。LEDも無電極ランプも従来の光源のようにフィラメントの断線により不点灯になることはほとんど起こりませんが、使用材料の劣化などにより、点灯時間の経過に沿って徐々に光量が減少していきます。
LEDの寿命については、(社)日本照明器具工業会が2010年7月に改正された日本照明器具工業会規格JIL5006「白色LED照明器具性能要求事項」の中で、「一般用照明器具の光源として使用する場合のLED寿命は、全光束が初期全光束の70%、または光度が初期光度の70%に低 下するまでの時間とする」と定義しています。
※無電極ランプの寿命についてはまだ初期光度の70%といったように明確に謳われていないので、LEDと同じと解釈してもいいでしょう。
ちなみに無電極ランプは現在世の中にある照明の中で最も長寿命といわれています。
■即時点灯・消灯が可能で、繰り返しても寿命に影響がない
■紫外線をほとんど出さない
■水銀などの有害物質を含まず環境に配慮してある(LEDは水銀を全く含みません)
■低温域でも優れた性能を発揮する(性能の低下が少ない)
■既存の照明よりも発熱が少ない(電気を熱としてロス消費しない)
■省エネ効果が高い
<さらに無電極ランプ特有のメリット>
■とにかく圧倒的な長寿命。(LEDの2〜3倍)
LED照明を2〜3回交換することを考えたら随分お得ですね
■目に優しい明りで作業のじゃまにならない
■出力が大きくなってもLED製品と比べて非常に軽い
■360°全面発光
さて、いいことばかり書きましたので、次にデメリットを書いていきましょう。
無電極ランプのデメリット・・・ありますか?(笑)
そりゃありますよ。万能な製品なんてものはほとんど存在しませんからね。
<デメリット>
■設置時にランプと安定器の距離を離せない。
■ランプがガラス管なので、取扱いには注意が必要。(もちろん輸送時も)
■一般家庭向けの様々な形状の出力の小さい照明に適用するのは困難。
■設置時に安定器別置き型の場合は、安定器を製品の5m以内(推奨2.5m以内)に設置する必要がある。
(安定点灯しなくなる)
■安定器と照明部の間の線が金属に触れると周波数が取られて点灯が不安定になる。
■マグネットスイッチの器具がある場合、安定器とランプの間にマグネットスイッチが入らないように設置しなければならない。
(安定器二次側の電圧の関係でマグネットスイッチが動作しなくなる)
■発光部がガラス製なので、取り扱いには注意が必要。
一般的に言われているデメリットはこのようなところでしょうか。
細かいところまで挙げていくと、それはどんな製品でもそうですがキリがなくなってしまいますね。
もう1点だけ、必ず押さえておきたいポイントがあります!
それは「定格寿命」についてですが、確かに無電極ランプは100,000時間点灯している実績のある製品があります。
(LEDは50,000時間とうたっている製品が多いですが、実際にまだ50,000時間点灯した製品は無いようです・・・理論上の定格寿命ですね)
話は戻りますが、基本的に無電極ランプはランプ部分に”切れる部品が無い”ので、ざっくり言ってしまえば「安定器」(電源部)の寿命ということになります。
実は無電極ランプの寿命は「ランプと安定器のバランス(相性)」で決まると言われています。
ですから、メーカーを選ぶ際に確認できるのであれば”ランプ”と”安定器”は同一の会社、できれば同じ工場内で一貫生産されていることが望ましいと言えます。
同じ工場内でランプと安定器のバランスを検査項目で確認しながら生産している製品は、定格寿命通りの製品寿命が期待できる製品といえるでしょう。
これは、知られていないけれど非常に大きなチェックポイントですよ!
さらに得意分野/不得意分野も踏まえて選んでいけば、最良の照明にたどり着けると思います。
詳しくは「得意分野/不得意分野」をご覧ください。